令和7年度より、『日本疼痛学会』において、新たに始まった「認定鍼灸師」制度。
これまで以上に、痛みに悩む患者さんが鍼灸治療を選ぶ可能性が高まることが期待されています。
その流れの中で、「自分も認定鍼灸師になってみようかな?」と興味を持つ鍼灸師の方も、きっと少なくないのではないでしょうか
そこで今回は、認定鍼灸師になるための方法や、制度そのものについて、わかりやすくご紹介します。
日本疼痛学会とは
日本疼痛学会は、痛みの研究や治療成果の普及を目的に設立された学術団体です。
主に医師や理学療法士などの医療従事者、鍼灸師といった様々な職種が参加し、医療現場における痛みの評価・治療の質向上を目指しています。
また学会の開催や診療ガイドラインの策定を行っており、痛みの資料に関する最新の知見を広く共有しています。

引用:https://www.jhsnet.net/pdf/totsu_guideline_jp.pdf
認定制度の一般的な目的
医療や教育、建築、ITなど、さまざまな分野で導入されている「認定制度」。
認定制度が導入される主な理由として、以下のとおりです。
- 専門スキル向上、人材育成
高いスキルと知識に基づいた臨床推進力と病態判断力を有した人材の輩出する。 - 業界の信頼性の向上
学術水準(基準)を設けることで、知識と技術の底上げ・担保を図り、業界全体の信頼性と普及を促す。 - 連携の対応力の向上
他分野との連携を見据えた共通の基準・連携体制を整備し、柔軟な対応力(連携)を培う。
日本疼痛学会における、「認定鍼灸師」の目的とは?
日本疼痛学会で新たに導入された「認定鍼灸師」の制度。
この制度を主導する伊藤和憲氏(明治国際医療大学)は、『慢性疼痛診療ガイドライン』の作成にも関わり、医療従事者との多職種連携を推進しています。
こうした制度導入の背景には、「疼痛は多職種で診るべきである」という国際的な医療のスタンダードの存在があります。
ほかにも、『慢性疼痛診療ガイドライン(令和3年度版)』において、鍼灸治療が「推奨度2」としてその効果が医学的に認められていることが挙げられます。
これらをきっかけに、疼痛分野において、医師と鍼灸師が連携すべきだという認識が高まってきています。
しかしながら、「どの鍼灸師と連携すればよいのか判断できない」と感じる医師も多く、多職種連携が進みにくい課題があります。
今回の「認定鍼灸師」制度によって、医療従事者と連携できる専門性・対応力を備えた鍼灸師が明確になり、医師が安心して連携できる基準が整いました。
これにより、鍼灸師が疼痛患者に関わる機会の拡大が期待されています。
【日本疼痛学会】認定鍼灸師になるための2つの条件
認定鍼灸師になるためには、①日本疼痛学会の正会員であること②日本いたみ財団の試験に合格することの2つが条件となっています
条件①日本疼痛学会の正会員
日本疼痛学会の正会員になるには、以下の条件を満たす必要があります。
【対象者】
医療系・生命科学系の大学課程を修了している方、またはそれと同等と学会が認める方(個別審査あり)
【必要な手続き】
入会申請+年会費の支払い(クレジットカードまたは振込)
| 会員種別 | 通常年会費 | 初年度(新規入会者) |
| 正会員(一般) | 14,000円(※内訳下記) | 4,000円(初年度割引) |
※通常年会費の内訳:
・日本疼痛学会(JASP)10,000円
・国際疼痛学会(IASP)4,000円
▶初年度はJASP分が免除され、IASPの4,000円のみで入会できます。
【支払い方法】
クレジット決済/銀行振込
詳細について、以下のURLよりご参考ください。
一般社団法人日本疼痛学会HP:https://jasp.pain-research-jasp.org
一般社団法人日本疼痛学会 申込書:https://jasp.pain-research-jasp.org/pdf/02_moushikomi.docx

条件②日本いたみ財団の試験合格
一般財団法人 日本いたみ財団は、「痛み」に関する知識普及や人材育成を目的に活動している団体で、研修会や教育セミナーの開催、いたみ診療の啓発などを行っています。
会員になるための登録方法や費用について、以下のとおりです。
【年会費と会員区分】
・個人会員:1口 3,000円(年額)
・法人会員:1口 60,000円(年額)
※新規登録の場合、入会金3,000円かかりますが、年会費に充当されます。
【登録の流れ】※個人会員の場合
記入後、以下のいずれかで送付:
- メール:office@nippon-itami.org
- FAX:0561-63-1599
お申し込み書ご送付後、連絡を受け取り、以下の支払いをします。
▼ 銀行振込の場合
- 三井住友銀行 日比谷支店 普通 9218888
- 瀬戸信用金庫 本店営業部 普通 0908224
▼ クレジットカード/コンビニ払いの場合
専用フォームからメールアドレスを登録し、案内に沿って手続きします。
※「新規入会」を選択した場合、初年度の3,000円は年会費として充当され、次年度より自動更新(クレジット決済)となります。
まとめ
この制度は、単に資格としての「認定」を得るだけでなく、鍼灸師としてより広い医療フィールドに関わるための“信頼の証”にもなります。
認定までのプロセスは決して難しいものではないため、治療家としてのステージが大きく広げる1つとして受けてみてはいかがでしょうか?



















