「鍼灸院の集客にリスティング広告を使ってみたいけど、運用方法や費用が気になる」とお悩みではないですか?
リスティング広告は、地域密着型の鍼灸院にとって新規患者を効率的に集める手段として検討される集客方法のひとつです。
ただ、広告の仕組みや運用のコツを知らないまま始めてしまうと、思ったような効果が出なかったり、余計な費用がかかってしまうこともあります。
そこで本記事では、 リスティング広告の基本知識から導入ステップ、運用のポイントを初心者にもわかりやすく解説します。
リスティング広告をご検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
リスティング広告とは

リスティング広告とは、インターネット上で特定のキーワードに関連した『広告』を表示する仕組みです。
たとえば、ユーザー(患者さん)が[肩こり 鍼灸 (地域名)]と検索をすると、検索結果の上部や下部に広告が表示されます。
これにより、自分の鍼灸院に興味を持つ可能性が高いユーザーに効率よくアプローチできます。
費用は広告がクリックされたときに発生する「クリック課金型」が一般的です。表示されただけでは費用は発生しません。
リスティング広告を使えば、鍼灸院を探している人にピンポイントでアプローチできるため、集客に効果的な手法のひとつといえます。
メリット
続いて、リスティング広告のメリット・デメリットも見ていきます。
まず、リスティング広告のメリットは以下の3つです。
- 即効性が期待できる
- ターゲットを絞りやすい
- 低予算でも始められる
メリット1.即効性が期待できる
リスティング広告は、設定が完了すればすぐに広告が配信され、検索結果に表示されます。
そのため、鍼灸院の開業直後や期間限定のキャンペーン告知など、短期間で認知度を高めて集客を増やしたいときに効果的です。
また、SEO対策のように時間をかけて検索順位を上げる必要がなく、スピーディーに患者さんへアプローチできる点も大きなメリットです。
メリット2.ターゲットを絞りやすい
リスティング広告は、キーワードや地域を設定して、ターゲットを絞り込んだ集客が可能です。
たとえば、「肩こり 鍼灸 ○○市」など、具体的な検索に絞れば、特定の地域で肩こりに悩む方に効果的にアプローチできます。
時間帯や曜日も調整できるので、自分の鍼灸院に合った方法で配信が可能です。
メリット3.低予算でも始められる
リスティング広告は、低予算でも気軽に始められるのも魅力の一つです。
広告費はクリックされた分だけ発生するため、無駄なコストを抑えやすい仕組みになっています。
たとえば、1日の上限を数千円に設定して試しに運用することも可能です。
特に開業したばかりで大きな広告費がかけられない鍼灸院でも、少しずつ始めて効果を見ながら調整できます。
デメリット
一方、リスティング広告のデメリットは以下の3つが挙げられます。
- 広告費用が発生する
- 専門知識が求められる
- 運用の手間がかかる
デメリット1.広告費用が発生する
リスティング広告は、広告がクリックされるたびに費用がかかります。
そのため、クリック数が増えすぎると予算を超えてしまうこともあります。
また、広告を出すだけで患者さんが必ず来院するわけではないため、費用対効果を常に意識する必要があります。
無理のない範囲で予算を設定することが大切です。
デメリット2.専門知識が求められる
リスティング広告を効果的に運用するためには、キーワード選びや広告の設定など、ある程度の知識が必要です。
初めてだと設定や分析が難しく感じることもあります。
特に鍼灸院では広告を見てもらうだけでなく、来院につながる工夫が必要なので、学ぶ手間を考えるとハードルが高いと感じることもあるでしょう。
デメリット3.運用の手間がかかる
リスティング広告は、一度設定すれば終わりではありません。
広告の結果を定期的に確認して、キーワードや予算を調整する必要があります。
鍼灸院の運営で忙しい中、広告運用にこうした時間を取られるのは負担に感じるかもしれません。
しかし、放置すると効果が落ちてしまうため、こまめな見直しと改善が欠かせません。
リスティング広告の費用
リスティング広告の費用は、1クリックにつき100円前後です。
人気が高いキーワードだと、2倍以上高くなることもあります。
さらに、外部に運用を依頼する場合は、広告費の20%程度が月額手数料として必要です。
■例:広告費が30万円の場合、月額手数料は6万円ほど
まずは少ない予算から始めて、広告の効果や患者さんの反応を確認しながら調整していくのがおすすめです。
リスティング広告を始めるための6STEP!
ここからは、鍼灸院でリスティング広告を始める際の基本的な流れを紹介します。
リスティング広告には、「Google広告」と「Yahoo!広告」の2種類がありますが、ここではGoogle広告の使い方について説明します。
初めてで不安がある方も、以下の手順で進めていけば安心です。シミュレーションしながら読んでみてください。
- アカウントを作成する
- キャンペーンを設定する
- キーワードを設定する
- 広告を作成する
- 予算を設定する
- 入稿と審査を受ける
STEP1:アカウントを作成する
まず、Google広告にアカウントを作成します。公式サイトにアクセスし、必要な情報を入力してアカウントを開設しましょう。

引用:Google広告
STEP2:キャンペーンを設定する

アカウントが作成できたら、Google広告にログインします。
サイドバーにあるキャンペーンをクリックし、「+ボタン」をクリックします。

広告を新しく作り出すとして、「+新しいキャンペーン」をクリックし、広告を作成します。



次に、キャンペーンの目標を設定します。
表示されるキャンペーンタイプの赤枠のカードを選びます。

打ち出す広告をGoogle広告では「キャンペーン」と呼びます。
作成するキャンペーン(広告)について、任意で名前を付けることができますが
今回、「○○鍼灸院の広告」というキャンペーン名(広告名)と設定します。


広告にかける支払い単価を設定します。
重視している要素の質問では「コンバージョン」を選択しましょう。
※コンバージョンとは、マーケティング用語であり、サイトにて予約や電話といった目的のアクションをしたことを意味します。
続いてネットワークでは、Googleディスプレイネットワークのみ選択から外しましょう。


Google広告では、特定の地域に絞って広告を出すことができます。
「別の地域を入力する」を選択し、「検索オプション」をクリックしましょう。
すると「住所」「範囲」のいずれかを選択できます。ここでは、「範囲」を選択し、狙ったエリアの住所を入力・対象範囲をマップを見ながら設定しましょう。

対象のエリア設定ができたら、言語を「日本語」、インテントマッチキーワードを「オン」に設定しましょう。
STEP3:キーワードを設定する

鍼灸院に関連する検索キーワードを設定します。
まずはじめに、広告グループ名を変更しておきましょう。
ここでは、博多駅周辺の鍼灸院を探すユーザーを対象としたことから「博多駅近くの鍼灸院」という広告グループ名に設定しました。

今回、例として博多駅周辺で探すユーザーを対象にしているため、「博多駅 鍼灸 ○○」といったユーザーが検索で使っているだろう検索キーワードを入力していきます。
STEP4:広告を作成する

広告表示させたい検索キーワード設定ができたら、広告表示するリンク先のURLを入力しましょう。
広告に使いたい自院のサイトURLを確認し、赤枠に入力しましょう。

広告の見出しと説明文を設定していきます。
クリック率に影響するため、鍼灸院の特徴やサービスの強みをしっかりと伝える内容にしましょう。
広告の見出しが青文字、説明文が下の黒文字の部分にあたります。
プレビュー表示で実際に表示される広告を確認できます。
STEP5:予算を設定する

広告にかける予算を設定します。
「カスタム予算の設定」を選択し、1日あたりの予算額を設定しましょう。
注意点として、入力した金額は税抜きとなり、以下のような計算で広告費が出されます。
1日200円と設定した場合、200円×10%(税)×30日(1カ月)=6,600円
予算を調整しながら広告の効果を見極め、無理なく運用しましょう。
STEP6:入稿と審査を受ける

広告費の設定ができたら、いよいよ終盤です。
広告設定の確認画面が表示されます。設定内容を確認し、「キャンペーンを公開」ボタンをクリックしましょう。

初めての場合、支払い情報が未入力であるため、お支払い情報を入力するようにエラー表示されるかと思います。
「修正」ボタンをクリックし、お支払いの設定ページに移りましょう。
ここでは、「お支払いプロフィールを作成する」「お支払い方法」の2つを設定します。
お支払いプロフィールでは住所、お支払い方法ではクレジットカード情報を入力します。

お支払い設定ができたら、設定した広告をGoogleに入稿できるようになります。
広告はGoogleによる審査を受け、数時間以内に結果が通知されます。
審査を無事に通過すれば、広告が配信開始となります。

リスティング広告の運用ポイント
リスティング広告は、鍼灸院の集客に役立つ効果的な手段ですが、運用方法を間違えるとコストばかりかかってしまうこともあります。
この章では、リスティング広告が初めての方でも実践しやすい運用ポイントを解説します。
キーワード選定
リスティング広告で効果を出すには、患者さんが検索しそうなキーワードを選ぶことが大切です。
たとえば、「肩こり 鍼灸」や「腰痛 改善」、「鍼灸院 近く」といった、悩みや場所に関連する言葉を考えましょう。
初めは「(具体的な症状)+(地域名)」を組み合わせたキーワードを選ぶのがおすすめです。
また、キーワードが多すぎると予算が無駄になりがちなので、定期的に見直しを行い、効果が高いものに絞り込んでいくと良いでしょう。
患者さんが何を求めているのかを想像しながら選定することがポイントです。
広告文の作り方
広告文では、患者さんの目に留まり、興味を持ってもらうことが重要です。
まず、患者さんが感じている不安や悩みに寄り添った言葉を選びましょう。
- ■例1:「肩こりの根本改善をお手伝いします」
- ■例2:「国家資格を持つスタッフが安心の施術をご提供」など
また、初回限定の特典や、口コミの実績を伝えると、クリックされやすくなります。
そして最後に、「今すぐご予約はこちら!」といった行動を促す言葉を入れることで、予約につながりやすくなります。
患者さんが「ここなら安心」と思えるような、優しい内容を心がけてみてください。
ランディングページに必要な要素
ランディングページ(LP)は、広告を見た患者さんがクリックして最初に訪れる「窓口」のようなページです。
このページで、患者さんが安心して予約したいと思える情報を伝えることが大切です。
以下のポイントを押さえて、わかりやすいページを作りましょう。
- 鍼灸院の住所やアクセス情報
初めての方でも迷わず来られるように、地図や交通手段を詳しく掲載します。 - これまでの実績や症例
患者さんの声や症例写真を紹介することで、信頼感がアップします。 - 特典の表示
「初回割引」や「無料相談」などの特典を目立つ場所に載せると、予約のきっかけになりやすいです。
患者さんが安心して行動に移せるよう、情報はシンプルでわかりやすくまとめることを心がけましょう。
まとめ
リスティング広告は、鍼灸院の集客に役立つ方法ですが、うまく運用しないと費用が無駄になってしまうこともあります。
大切なのは、患者さんが検索しそうな言葉を選び、安心感を与える広告文を作成することです。
少ない予算で試しながら、効果を確認して調整していくと良いでしょう。
リスティング広告の導入を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてください。